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オーストラリアでカフェをするなら人材管理がキーポイント。

オーストラリアのシドニーでカフェを経営していますが、カフェに限らず特に飲食関係のビジネスにおいて人材管理がキーポイントになります。

 

オーナーとその家族だけで運営が出来るのなら、それほど問題はないかもしれませんが、他人を従業員として雇う場合にはかなり慎重になる必要があります。

 

ご存じオーストラリアは多民族国家であり、移民国家です。また海外からの留学生やワーキングホリデーで来ている人もいます。なので雇用する場合にも、それぞれの立場や保持するビザの種類などによって大きく雇用形態や就業時間などの細かい規定が異なります。

 

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最低賃金が高いという話は以前もしましたが、オーストラリア人であろうと留学生やワーキングホリデーであろうと一律$19.49(約1560円)となります。これは正社員であろうとパートであろうと基本的には同じです。

 

 

ですが、カジュアルという形態になると最低賃金はそこから更に25%も増えて$24.36(約1950円)に跳ね上がります。カジュアルとは週のうちの決まった時間ではなく、不定期に発生する労働に対して当てはまります。雇用が不安定な分高く設定されているのです。

 

$3.50のコーヒーなら1時間で7杯売り上げて初めて払える計算になります。6人の従業員がいると、1時間で42杯のコーヒーを売り上げないことには、給料すら払えないという計算になります。

 

日本だとコーヒー1杯の価格は平均で450円として、最低賃金も平均が950円だとしたらいかにオーストラリアの最低賃金が高いか分かると思います。日本なら2杯も売れればほぼ払えるレベルです。

 

 

さらに恐ろしいことに、この最低賃金に追加して9.5%の年金基金を企業が負担する必要があります。そうなると7杯では効かず8杯売らないとだめですね。(笑)

 

現在オーストラリアの最低賃金は、世界でも1,2位を争うほどの高さです。

 

 

そして外国人を従業員として雇う場合、保有するビザの種類にも注意が必要です。基本的に学生ビザ保有の場合は週に20時間しか働けません。ワーキングホリデービザの場合は、時間制限は特にありませんが同じ雇用主の下で3か月しか働くことが出来ません。

 

 

うちのカフェで今まで働いてくれた人たちの国籍だけでも、オーストラリア、イギリス、フランス、メキシコ、ベルギー、スウェーデン、チリ、ネパール、韓国、日本、タイ、インドネシアと実に様々です。そして国籍や保持するビザの種類にかかわらず、人それぞれ性格も違いますし仕事に対する意欲や目的も違うので、すぐに仕事を覚えて売り上げに貢献してくれる人もいますし、逆にいつまで経っても仕事を覚えずミスばかりして損害を与える人もいます。

 

 

いかに良い人を見つけて働いてもらうかという事が経営をしていくうえで一番大事な事であり、かつ一番難しい事でもあると実感しています。